『ブラック・コーヒー[小説版]』 アガサ・クリスティー 中村妙子 訳 (クリスティー文庫)

 『鳩のなかの猫』と一緒に買った『ブラック・コーヒー[小説版]』。
 新幹線+(勘違いによる)釜石線の待ち合わせでほぼ読み終え、最後はブラック・コーヒーではなく、ココアを飲みながら・・・。

 下の画像、左はクリスティ文庫の『ブラック・コーヒー[小説版]』。
 右はハヤカワミステリ文庫の『ブラック・コーヒー』で、こちらは小説ではなく、オリジナルの戯曲です。

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 ハヤカワミステリ文庫の戯曲版を再読したのは4年前ですが、きれいさっぱり忘れていました。
 この小説版と戯曲版の違いは、巻末の解説を読んで分かった訳で・・・。
 確かに、冒頭のポアロの朝食シーンはオリジナルにはなかったですね。
 戯曲の舞台はサー・クロード・エイモリー邸の読書室だけなので、当然といえば当然ですが・・・。

 ほかにも追記された箇所はいくつかあるようで、分かりやすかったのはP248のポアロの発言――。

 たまたま私は、少し前に起こったべつな事件を思い出していたんですよ。エッジウェア卿殺人事件です。今後もあの事件を忘れることはありますまい。あのとき、私はすんでのことで背負い投げを食わされるところでした。このエルキュール・ポアロが頭のからっぽな、すこぶる単純な精神の人間の詭計の前に、敗北を喫するところだったのです。

 ちなみに、『エッジウェア卿の死』が発行されたのは1933年。
 そういえば、冒頭に次の一節がありました。

 一九三四年五月の、よく晴れた水曜日の朝だった。

 戯曲・『ブラック・コーヒー』の初演は1930年。
 なので、これは後の小説版でしか入れられない内容です。
 小説版の発行はいつかというと、1997年。クリスティの没後・・・!?

 カバーには名前がないですが、ページを開くと(チャールズ・オズボーン小説化)の文字がありました。クリスティが書いたものではなかったんですね。
 買った時は不思議でしたが、『アガサ・クリスティー完全攻略[決定版]』に載っていない理由が分かりました。

 チャールズ・オズボーンが気になったのでWikipediaを見たら、同姓同名の別人のページしかありませんでした。
 それだけなら、まだしも・・・。

チャールズ・オズボーン(Charles Osborne、1894年4月2日-1991年5月1日)は、アメリカ合衆国アイオワ州出身の人物である。オズボーンは、1922年から1990年まで、約68年間ひっきりなしに「しゃっくり」し続けたことで名高い人物であった。

 ある意味、ブラック・コーヒーよりミステリー。
 目当てのオズボーンがどうでもよくなりますね。。

   (2004年9月15日発行 2017年4月15日7刷)

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