『日本の社会民主主義』 清水慎三 (岩波新書)

 5年以上前、古本屋で買った本――。
 初版は50年以上まで、私が持っている中で、一番古い本かもしれません。
 値段は100円! ですが、内容はけっこうヘビーでした。

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Ⅰ 問題の視点
Ⅱ 社会民主主義運動の戦後史における地位と役割
 1 民主勢力の政治的多数派
 2 社民一般型政治過程とその敗北 ――片山、芦田両内閣――
 3 社会主義者のたましいの自覚 ――反復された社会党の性格論争――
 4 国民的課題に直面して ――動揺の反復と左翼的バネ――
Ⅲ 社会党的政治勢力の組織性格
 1 社会党と民社党
 2 社会党左翼化の原動力とその特殊
Ⅳ 世界の社会民主主義  ――その系譜と日本への投影――
 1 史的概観
 2 民主社会主義
 3 アジアとラテンアメリカ
 4 日本への投影
Ⅴ いまの世界・いまの日本 ――社会党勢力の綱領的課題 その一――
 1 革命綱領の視角  ――革命路線への大衆的開眼のために――
 2 一つの権力と二つの敵 ――自立・従属論争によせて――
 3 現代資本主義と社会主義運動
 4 社会経済的後進性と社会革命
Ⅵ 移行過程の組織論と将来社会の断想 ――社会党勢力の綱領的課題 その二――
 1 平和と独立、民主主義と生活向上
 2 権力構造の民主的創造
 3 経済の改造と国有化
 4 中立路線の世界史的意義
Ⅶ 統一戦線の日本的課題
 1 大衆運動の現状と統一戦線
 2 日本社会党と日本共産党  ――政治的統一戦線の側面から――
 3 国際的諸経験の帰結
 4 若干の展望
  あとがき
                 (1961年10月20日第1刷発行 1974年8月20日第13刷発行)

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 こんなヘビーな、しかも時代錯誤的(?!)な本を買ったのは、『戦後史のなかの日本社会党』 (原彬久・著 中公新書)の中で、著者の名前が出てきたから。
 ただ、記憶はちょっと曖昧で、久しぶりにこの本のページをめくってみたら、枕詞としてついていたのは「左派の論客」でした。てっきり右派の論客と思っていたのですが・・・。

 誤解の原因は、本書のタイトルにある社会民主主義。
 戦後の日本社会党結党時は(・・・結党時に限りませんが・・・)、右派と左派の対立があり、左派が押した党名が「社会党」だったのに対し、右派が押したのは「社会民主党」。「社会民主」という言葉は、社会党の中では右っぽいのかと思っていました。
 おまけに、Wikipediaには次のようにあったので・・・。

 在学中、当時大阪天王寺にあった大原社会問題研究所で、森戸辰男の薫陶を岡山に帰省するごとに立ち寄り受ける。本人いわく「勉強の手順を教わった。とにかくあんなに親切に指導してくれる人は僕の生涯でほかにいなかった。」その後森戸には戦後も公私ともに世話になり、強く影響される。
 
 森戸辰男は本書でも『戦後史のなかの日本社会党』でも出てくる、森戸・稲村論争の一方の旗頭で、右派を論争する立場でした。

 そんなわけで、右派の立場からの本と思っていたら、ちょっとというか、だいぶ違いました。
 本書でも触れられているように、日本社会党のいう社民主義は、西欧の社民主義とは違っていて、かなり左翼バネが効いた独特のものだったようです(今も残っている社民党を見れば・・・)。

 いずれにしても、この内容の本が版を重ねていたところに、時代を感じます。
 難しい本で、なかなか内容を理解できませんが、また余裕があれば読んでみたいと思います。
 思想を理解する――というより、鑑賞する感じですが・・・。

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