『マン島の黄金』 アガサ・クリスティー (ハヤカワ文庫)

 タイトルのマン島は、その存在を知らなかったので、てっきり架空の島と思っていたのですが・・・。
 『ローマ人の物語 9 ユリウス・カエサル ルビコン以前〔中〕』に次の記述がありました。

 ブリタニアの島全体は、三角形を成している(ここあたりからカエサルの地理感覚は、ブリタニアとガリアとヒスパニアの位置関係としては相当に怪しくなるので略すが、現イギリスとアイルランドの間にあるマン島の存在は知っていた)。 (P247)

 地図で見ると確かにありました。
 淡路島と同じくらいの大きさなので、小島というわけではなく・・・。単に無知でした・・・
 そして、さらに意外な歴史が・・・。

 きわめて重要な手がかりは、「ダービー競馬はエプソムに移る以前にはこの島で開催されていた」というフェネラの言葉です。ダービー競馬は、マン島の南東のダービーヘイブンで最初に開催されました。
                                  (227ページ、あとがき)


 エプソムに移る前はここだったんですね・・・って、分かったふうに書きましたが、エプソムもよく知りません。Wikipediaによると、エプソムで第1回ダービーが行われたのは1780年! ということは、マン島でダービーが行われたのはその前。そんな歴史があったとは知りませんでした。
 そういう歴史や地理の話を知っていればもっと楽しめるのでしょう。
 今回は正直、謎解きどころではなかったです。。

 この『マン島の黄金』には、表題作のほかにも、さまざまなジャンルの短編が収められています。

ミステリの女王クリスティーが世を去って、四半世紀。研究者の間では、新聞や雑誌に掲載されたきり埋もれてしまった、幻の作品が囁かれていた。ファンにとっては垂涎の的と言えるその作品群を発掘したのが本書である。イギリス北西部に浮かぶマン島という島が観光促進を狙って企画した宝探しの懸賞小説である表題作をはじめ、ポアロやクィンの謎解きミステリ、心理サスペンスなどバラエティーに富んだ全十篇。

 バラエティに富みすぎていて、ちょっと困ってしまいます。
 おまけに結末が曖昧・・・というか、余韻を残しすぎた感じのが多いです。
 どうも自分はこの手の短編を読み取る力がないようで・・・。
 クリスティはやはり、結論がはっきりしている長編ミステリのほうがよいですね。

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   夢の家 - The House of Dream
   名演技 - The Actress
   崖っぷち - The Edge
   クリスマスの冒険 - Christmas Adventure
   孤独な神さま - The Lonely God
   マン島の黄金 - Manx Gold
   壁の中 - Within a Wall
   バグダッド大櫃の謎 - The Mystery of the Baghdad Chest
   光が消えぬかぎり - While the Light Lasts
   クィン氏のティー・セット - The Harlequin Tea Set
               (2001年12月10日印刷 2001年12月15日発行)

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     ・マン島の黄金(Wikipedia)

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