『地震』 和達清夫 (中公文庫)

 あれから一ヵ月――。
 少しだけ余震が落ち着いてきたと思っていたら、先週木曜日(7日)は宮城県北部と中部で震度6強。
 そして、きょうは福島・茨城で震度6弱。なかなかおさまりません。

 以下は、産経新聞の記事からの引用です。

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なぜ「いわき」で大規模余震? 大震災で地殻に影響か
              4月11日(月)19時46分配信

 11日に大規模な余震が発生した福島県いわき市の内陸部は、1983年以降、東日本大震災が起こるまでマグニチュード(M)5以上の地震がほとんどみられない地域だった。3月11日の超巨大地震が地殻に与えた影響によるとみられ、気象庁は「今後も東北地方から中部地方にかけて、同じ規模の余震に気をつけるべきだ」と注意を促している。
 今回の余震は日本列島が乗っている陸側プレートの深さ約6キロを震源とし、東西約200キロ、南北約500キロの東日本大震災の余震域に含まれる。
 東日本大震災後の今年3月19日と23日にはM6クラスの余震が起きており、今回の余震は両者の中間付近を震源とする。3つの余震とも正断層型で、東日本大震災で東西方向に地殻内部が強く引っ張られたことが一因という。
 気象庁によると、東日本大震災の余震として今後M7・0以上の地震が発生する確率は10%。気象庁地震火山部の土井恵治・地震予知情報課長は「この地域は地震活動があまり活発でなかった。(東日本大震災が)非常に大きな地震で地殻の状態が広く影響を受けている。余震域の外でも強い揺れがあり得るだろう」と話す。
 一方、津波警報は震源が海底下の場合に発令されることが多いが、今回は震源が海岸に近い内陸部で断層が海底下まで及んでいる可能性があったことなどから発令された。

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 あれだけ大規模な地震があったわけなので、これまでの「常識」は当てはまらないのかもしれません。
 とはいえ、これまでの「常識」がまったく役立たないわけでもありません。
 もっと広い枠組みでの「常識」となるべき知見を考えるうえでは、必要なはず――。

 その前に、これまでの「常識」を復習する意味で、昔買った本を読み直しています。
 タイトルはずばり、『地震』!

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  序
  一 地震の概念  二 地震の回数  三 地震の世界的分布
  四 我が国に於ける地震の分布 付、地震帯
  五 地震と人体への感じ方(器械なしの地震動の観察)  六 地震計の原理  七 地震計の構造
  八 地震計の自己周期  九 地震計と地震動  十 現在使われている地震計
  十一 加速度地震計  十二 自己振動と強制振動  十三 地震波  十四 震波線
  十五 地震波の観測(近地)  十六 地震波の観測(遠地)  十七 地震波の観測(最遠地)
  十八 深発地震の波動の観測(近地)  十九 深発地震の波動の観測(遠地)  二十 走時曲線
  二十一 遠地地震の走時曲線  二十二 地震波の初動  二十三 地震動  二十四 地震動と地盤
  二十五 地震動の強弱分布  二十六 震源の位置を求める法  二十七 震源の深さを求める法
  二十八 火山地震と海震  二十九 地鳴  三十 余震、前震、頻発地震
  三十一 発光現象  三十二 断層、地塊運動、地割れ、山崩れ、山津波、地すべり
  三十三 土地の隆起と沈降  三十四 津波  三十五 地震と地中電流及び地磁気
  三十六 大地震に対して  三十七 地震予知の問題
                               (1993年2月25日印刷 1993年3月10日発行)

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 この本が発行されたのは18年前・・・なのですが、18年前というのはあくまでも中公文庫として出た時期。
 初めての発行は鐵塔書から・・・って、そんな出版社名、聞いたことありません。
 そして――、発行された年はなんと1933年!
 帯には60年後の今も新鮮な科学の文字。
 18年前の時点で「60年前」なので、今から約80年前!!

 そんな昔の本なのに、なんだか妙に新鮮。
 地震計の原理から始まり、当時使われていた地震計の記述はかなり興味深いです。
 走時曲線や地震波の経路図など、久しぶりに見ました。
 もっと勉強しておけばよかった、と思いますが、きっかけはともかく、これからですね。


 ちなみに・・・なにせ昔の本なので、「最近」の事例が
    大正12年9月1日  関東大地震
    昭和5年11月26日 北伊豆烈震
    昭和8年3月3日  三陸沖地震(大津波)  ・・・など、だったりします。

 第四十八図に見られるものは、数年前北伊豆地方に起った大地震の際に、各地の地震観測所に於いて観測した地震波の初動の有様である。この地震の際に、非常に顕著な断層が南北方向に亙って出来て丹那トンネルの中で大きな喰いちがいが生じたことは未だ世人の記憶に残る所であろう。 (P134)

 81年前の北伊豆地震にピンと来なくても、「丹那トンネル」が引っかかりました。
 『将棋殺人事件』の記事に対し、navarea11さんが指摘してくれたのはこれだったんですね。
 二度目の縁なので、落ち着いたら行ってみたいですが、その前に――。

 まずは東北、岩手です。

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