*** 18日後に発表・・・富士山初冠雪 ***
きのう(27日)、甲府地方気象台から富士山の初冠雪が発表されました。
平年よりもずいぶん早い初冠雪なのですが、観測されたのは実は9日の話・・・。どういうことかというと・・・。
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富士山の初冠雪 大正3年以来の最も早い記録を更新
8月27日16時34分配信 産経新聞
甲府地方気象台は27日、富士山山頂で8月9日に観測された冠雪が今年の初冠雪となると発表した。
8月9日の初冠雪は大正3(1914)年に観測された8月12日を上回る最も早い冠雪で、94年振りの“記録更新”となった。同気象台によると、平年より53日早く、昨年に比べても58日早いという。
「初冠雪」は山岳で夏の最高気温が出た後に初めて観測された積雪を指す。気象庁によると、今年は、8月9日以降、それ以前を上回る最高気温が観測されなかったことから、9日の冠雪が初冠雪となった。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080827-00000937-san-soci)
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記事にもあるように、富士山の初冠雪は、一番高い日平均気温が出た後、初めて観測された冠雪を指すので、すぐに発表できないことがあります。8月9日といえば、まだ(日平均気温の)最高記録を更新する可能性があり、とても初冠雪を発表できる時期ではありません。8月も下旬になり、もう更新される可能性は低いと判断したため、ようやくの発表となったわけです。ちなみに今年の日平均気温の最高は7月21日の10.6℃でした。
一応、当日の天気図を並べておきます。
地上天気図を見ると、高気圧がサハリン付近から張り出す北高型で、冷たい空気が入りそうな形ですが・・・。
●地上実況天気図・8月9日9時

850hPaを見ると、そうでもありません。確かに北海道~東北北部は顕著な寒気移流場ですが、東~西日本は20度前後。いくら富士山でも、雪が降るような気温ではありません。
●850hPa実況天気図・8月9日9時

700hPaの天気図、高さでいうとだいたい3100メートルくらい。東~西日本では10度くらいあります。
実際、この日の富士山の最高気温は10度を超えていました。ただ、最高気温が観測されたのは昼前で、「降水」があった15時には3度まで下がっていました(8月9日・富士山の実況値(気象庁のHP))。
●700hPa実況天気図・8月9日9時

850hPaと700hPaの気温からは雪も降りそうもありませんが、500hPaの気温を見ると、ちょっと話が変わってきます。もっとも降りそうなのは雪ではなく、霰や雹・・・。下層の気温が高かったのに対し、本州中部の500hPaの気温は-9度。この時期にしては強い寒気で、大気の状態は不安定になっていたと考えられます。
●500hPa実況天気図・8月9日9時

今頃ですが、当時の記事を確認してみたところ、降ったのは雪ではなく、霰や雹だったようです。
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2008年08月10日(日) ・山梨日日新聞
「冠雪」 富士山が薄化粧 降ひょう、甲府気象台が認定
9日午後、山頂付近がうっすらと白く“雪化粧”した富士山が姿を現した。降ひょうがあったためとみられるが、甲府地方気象台は定義に基づいて「冠雪」と認定した。
富士山吉田口登山道8合目の山小屋などによると、同日午後2時半ごろ、雷とともにひょうが降った。山頂付近では約1時間降り続け、5円玉ほどの大きさのひょうが約2センチ積もったという。
同気象台は同日午後5時20分ごろ、富士山頂周辺が白くなっているのを確認。同気象台では、目視で担当職員が「白い」と認識すれば「冠雪」としている。
初冠雪(平年10月1日)は、その年で1日の平均気温が最も高かった日以降に「白くなった」と確認できた時に発表する。9日現在、今季最高の7月21日の10・6度を上回る日があると想定されるため、「あくまでも冠雪の確認にとどまる」(同気象台)。ただ、9日以降の気温次第では、さかのぼって同日が「初冠雪」となる可能性も。その場合は1914年に観測した8月12日を抜き、史上最も早い記録になる。
(http://www.sannichi.co.jp/local/news/2008/08/10/4.html)
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富士山 初冠雪 過去最速の可能性 2008年8月10日・中日新聞
富士山の冠雪が9日、早くも甲府地方気象台(甲府市)で確認された。過去に一番早い初冠雪は1914(大正3)年の8月12日。初冠雪の認定には、日中平均気温が年間で最も高い日以降の冠雪という条件があり、夏が終わらない現時点では認定ができないが、同気象台は「過去最速の初冠雪になる可能性はある」としている。
同気象台によると、この日は昼すぎから大気の状態が不安定になり、山頂近くでひょうが降ったとみられる。冠雪は山の一部が白くなったと同気象台から目視できた際に認められるため、ひょうでも構わないという。
同気象台は雨上がりの午後5時20分ごろ、山頂から谷筋にかけて白くなった様子を確認。静岡市や富士市、沼津市などからもほぼ同時刻に冠雪を目にすることができた。
(http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20080810/CK2008081002000191.html)
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甲府地方気象台のHPに載っている過去の初冠雪の記録を見ると、100年前はかなり珍しかった10月の初冠雪が、最近では普通になっています。山岳にも地球温暖化の影響が現われているのでしょうか。でも、初冠雪が「雹によるものでも構わない」のであれば、話は別。今後も何年かに一度は雪ではなく、早い時期の雹による初冠雪が発表されるかもしれません。
その場合、気温がもっとも高い時期と重なるので、今年のように実際の観測から発表まで、相当間隔があくことになります。初冠雪だと思っていたら、最後の冠雪でした・・・なんて、ややこしいことが多くなりそうです・・・。
平年よりもずいぶん早い初冠雪なのですが、観測されたのは実は9日の話・・・。どういうことかというと・・・。
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富士山の初冠雪 大正3年以来の最も早い記録を更新
8月27日16時34分配信 産経新聞
甲府地方気象台は27日、富士山山頂で8月9日に観測された冠雪が今年の初冠雪となると発表した。
8月9日の初冠雪は大正3(1914)年に観測された8月12日を上回る最も早い冠雪で、94年振りの“記録更新”となった。同気象台によると、平年より53日早く、昨年に比べても58日早いという。
「初冠雪」は山岳で夏の最高気温が出た後に初めて観測された積雪を指す。気象庁によると、今年は、8月9日以降、それ以前を上回る最高気温が観測されなかったことから、9日の冠雪が初冠雪となった。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080827-00000937-san-soci)
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記事にもあるように、富士山の初冠雪は、一番高い日平均気温が出た後、初めて観測された冠雪を指すので、すぐに発表できないことがあります。8月9日といえば、まだ(日平均気温の)最高記録を更新する可能性があり、とても初冠雪を発表できる時期ではありません。8月も下旬になり、もう更新される可能性は低いと判断したため、ようやくの発表となったわけです。ちなみに今年の日平均気温の最高は7月21日の10.6℃でした。
一応、当日の天気図を並べておきます。
地上天気図を見ると、高気圧がサハリン付近から張り出す北高型で、冷たい空気が入りそうな形ですが・・・。
●地上実況天気図・8月9日9時

850hPaを見ると、そうでもありません。確かに北海道~東北北部は顕著な寒気移流場ですが、東~西日本は20度前後。いくら富士山でも、雪が降るような気温ではありません。
●850hPa実況天気図・8月9日9時

700hPaの天気図、高さでいうとだいたい3100メートルくらい。東~西日本では10度くらいあります。
実際、この日の富士山の最高気温は10度を超えていました。ただ、最高気温が観測されたのは昼前で、「降水」があった15時には3度まで下がっていました(8月9日・富士山の実況値(気象庁のHP))。
●700hPa実況天気図・8月9日9時

850hPaと700hPaの気温からは雪も降りそうもありませんが、500hPaの気温を見ると、ちょっと話が変わってきます。もっとも降りそうなのは雪ではなく、霰や雹・・・。下層の気温が高かったのに対し、本州中部の500hPaの気温は-9度。この時期にしては強い寒気で、大気の状態は不安定になっていたと考えられます。
●500hPa実況天気図・8月9日9時

今頃ですが、当時の記事を確認してみたところ、降ったのは雪ではなく、霰や雹だったようです。
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2008年08月10日(日) ・山梨日日新聞
「冠雪」 富士山が薄化粧 降ひょう、甲府気象台が認定
9日午後、山頂付近がうっすらと白く“雪化粧”した富士山が姿を現した。降ひょうがあったためとみられるが、甲府地方気象台は定義に基づいて「冠雪」と認定した。
富士山吉田口登山道8合目の山小屋などによると、同日午後2時半ごろ、雷とともにひょうが降った。山頂付近では約1時間降り続け、5円玉ほどの大きさのひょうが約2センチ積もったという。
同気象台は同日午後5時20分ごろ、富士山頂周辺が白くなっているのを確認。同気象台では、目視で担当職員が「白い」と認識すれば「冠雪」としている。
初冠雪(平年10月1日)は、その年で1日の平均気温が最も高かった日以降に「白くなった」と確認できた時に発表する。9日現在、今季最高の7月21日の10・6度を上回る日があると想定されるため、「あくまでも冠雪の確認にとどまる」(同気象台)。ただ、9日以降の気温次第では、さかのぼって同日が「初冠雪」となる可能性も。その場合は1914年に観測した8月12日を抜き、史上最も早い記録になる。
(http://www.sannichi.co.jp/local/news/2008/08/10/4.html)
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富士山 初冠雪 過去最速の可能性 2008年8月10日・中日新聞
富士山の冠雪が9日、早くも甲府地方気象台(甲府市)で確認された。過去に一番早い初冠雪は1914(大正3)年の8月12日。初冠雪の認定には、日中平均気温が年間で最も高い日以降の冠雪という条件があり、夏が終わらない現時点では認定ができないが、同気象台は「過去最速の初冠雪になる可能性はある」としている。
同気象台によると、この日は昼すぎから大気の状態が不安定になり、山頂近くでひょうが降ったとみられる。冠雪は山の一部が白くなったと同気象台から目視できた際に認められるため、ひょうでも構わないという。
同気象台は雨上がりの午後5時20分ごろ、山頂から谷筋にかけて白くなった様子を確認。静岡市や富士市、沼津市などからもほぼ同時刻に冠雪を目にすることができた。
(http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20080810/CK2008081002000191.html)
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甲府地方気象台のHPに載っている過去の初冠雪の記録を見ると、100年前はかなり珍しかった10月の初冠雪が、最近では普通になっています。山岳にも地球温暖化の影響が現われているのでしょうか。でも、初冠雪が「雹によるものでも構わない」のであれば、話は別。今後も何年かに一度は雪ではなく、早い時期の雹による初冠雪が発表されるかもしれません。
その場合、気温がもっとも高い時期と重なるので、今年のように実際の観測から発表まで、相当間隔があくことになります。初冠雪だと思っていたら、最後の冠雪でした・・・なんて、ややこしいことが多くなりそうです・・・。
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