『元号裁判 』 佐野洋 (文春文庫)

 本棚に眠っていた『元号裁判』を再読。
 おとといに読み終えていたのですが、時間が取れず、きょうになりました。

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公文書には元号を使用しなければ罰せられるのだろうか。たとえば運転免許証の交付年月日などを、西暦に書き換えれば、罪を犯したことになるのか。元号を使用することの法的根拠はどうなのか――。元号をめぐって進行する風変りな裁判を設定した異色サスペンス。他に年齢のトラブルを描く「年齢論争」を収録。

 文春文庫から発行されたのは30年以上前ですが、初出はさらに前。
 表題作・元号裁判が文藝春秋に発表されたのは1976年。
 年齢論争の発表は1985年。

 時代背景はまったく変わっていますし、法律も変わっています。
 本書でも触れられている通り、元号法は初出から文庫化の間の1979年に成立しました(Wikipedia)。
 ただ、年齢計算ニ関スル法律は変わっていないようで・・・(Wikipedia)。

年齢は出生の日から起算するものとし、初日不算入の例外を定めている(年齢計算ニ関スル法律第1項)。そして、その期間は起算日応当日の前日に満了する(年齢計算ニ関スル法律第2項、民法143条準用(同条2項参照))。
以上の条文から、年齢は生まれた日を0歳とし、生まれた年の翌年以降、起算日に応当する日の前日が満了するたびに1歳ずつ加算する。つまり、加齢する時刻は誕生日前日が満了する「午後12時」(24時0分0秒)と解されている(「前日午後12時」と「当日午前0時」は時刻としては同じだが、属する日は異なることに注意)。

 4月1日生まれが早生まれに含まれるのは、そういうことですか。
 起算日に応当する日の前日が満了するたびに1歳ずつ加算が違和感ありすぎ。
 これが今も続いている理由が、ちょっと分からないです。

 Wikipediaには「退職制度に関する判例」が載っています。
 (本書ではS県H市となっていますが、静岡県だったんですね。
  H市で思いつくのは浜松ですが、これ以上手がかりはなく・・・)
 50年以上前の事例しか載っていないということは、最近ではこういう事例はないのでしょうか?
 4月1日生まれは一定の割合でいるというのに、不思議な話ではあります。

 Wikipediaを見ていて驚いたのは、佐野洋がペンネームだったこと。
 ついでに、密会の宿シリーズの作者でもありました。

 本書の解説は、内田康夫のミステリーの解説で何度か目にした郷原宏。
 久しぶりに何か読んでみようと思いました。

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 元号裁判
   第一部 第二部 作者より
 年齢論争
  解説 郷原宏
      (1989年4月10日第1刷発行)
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