『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』 大阪大学ショセキカプロジェクト=編 (日経ビジネス人文庫)

 先週、最寄りの書店で買った『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』。
 最寄りといっても、だいたい通るところは決まっていて――ということは、ほとんど通らないところも決まっていて・・・。
 去年発行の文庫本ですが、いつから平積みされていたのか分かりません。
 ドーナツのカバー写真が目に入り、意味ありげなこのタイトル。
 これは買うしかありません。。

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工学、美学、数学、精神医学、歴史学、人類学、応用化学、法学、経済学――。大阪大学の知の精鋭たちは、果たしてドーナツを穴だけ残して食べられるのか? 学生たちが企画・編集、大きな反響を呼び、ロングセラーとなったあの名著が、ついに文庫化

 ドーナツの穴を取っ掛かりとして、各方面からのアプローチ。
 第1章の「工学としての切削の限界」は真正面からという感じ。
 美学・数学からのアプローチも興味深かったですが、章が進むにつれ、もはやドーナツの穴は関係ないのでは? というこじつけめいた話に・・・。
 それでも、ここまで話を広げられるというのは新鮮で、自由さを感じました。

 一つだけ見つけたのは、第3章の4次元空間の例を示した部分。
 大阪大学付近なら、東経は35度31分ではなく、135度31分ですよね・・・?
 
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 『盤上の向日葵』ほど派手でないにしても、一目で分かる明らかな誤り。
 2014年に出た単行本がどうだったかは不明。
 正誤表が出たかは、確かめていません。。

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  はじめに
 第0章 ドーナツの穴談義のインターネット生態学的考察 松村真宏
第1部 穴だけ残して食べるには
 第1章 ドーナツを削る――工学としての切削の限界 高田孝
 第2章 ドーナツとは家である――美学の視点から「ドーナツの穴」を覗く試み 田中均
 第3章 とにかくドーナツを食べる方法 宮地秀樹
 第4章 ドーナツの穴の周りを巡る永遠の旅人——精神医学的人間論 井上洋一
 第5章 ミクロとマクロから本質に迫る――歴史学のアプローチ 杉田米行
第2部 ドーナツの穴に学ぶこと
 第6章 パラドックスに潜む人類の秘密
     なぜ人類はこのようなことを考えてしまうのか? 大村敬一
 第7章 ドーナツ型オリゴ糖の穴を用いて分子を捕まえる 木田敏之
 第8章 法律家は黒を白と言いくるめる? 大久保邦彦
 第9章 ドーナツ化現象と経済学 松行輝昌
 第10章 ドーナツという「近代」 宮原曉
 第11章 法の穴と法規制のパラドックス——自由を損なう行動や選択の自己決定
     =自由をどれだけ法で規制するべきなのか? 瀬戸山晃一
 第12章 アメリカの「トンデモ訴訟」とその背景 松本充郎
  おわりに
  文庫版あとがき
  解説
  ショセキカのあゆみ
                   (2019年9月2日第1刷発行)
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