『皇帝フリードリッヒ二世の生涯 (下)』 塩野七生 (新潮文庫)

皇帝フリードリッヒ二世の生涯 』の下巻を読了しました。
(画像は新潮社のサイトより)


 カバーに書かれている本書の紹介――。

聖地イェルサレムを無血開城したにもかかわらず、法王に「キリストの敵」と名指されたフリードリッヒ。法治国家と政教分離を目指し、世界初の憲法ともいうべき文書を発表したが、政治や外交だけが彼の関心事ではなかった。人種を問わず学者を友とし、自らもペンを執って科学的書物をものした。「玉座に座った最初の近代人」とも評される、空前絶後の先駆者の烈しい生を描き尽くした歴史巨編。

 帯にも大きく「圧倒的先駆者」の文字。
 法治国家と政教分離を目指したのが、時代に先駆けているということですね。特に、法王・教会の力が強かった時代に政教分離を目指すのは・・・。
 上巻と同様、この下巻でも繰り返し登場する、「法王は太陽、皇帝は月」に対する「神のものは神に、皇帝のものは皇帝に」。
 おととい、上巻について書いた記事で、こんなことを書きましたが・・・。

 それでも、中世を象徴する法王との対立を追っていくと、この時代の価値観が感じられます。帯の、この男を知れば世界史がわかる!は誇大にしても、「中世史がわかる!」は言えそう。
 世界史未履修の私が感じるので、間違いありません・・・・・・!?

 「この男を知れば中世史がわかる!」は、ちょっと無理がありました。
 フリードリッヒ二世の死後、その子の代でホーエンシュタウフェン朝は断絶し、大空位時代に。その中で皇帝に選ばれたのは――。

 その一年後の一二七三年、かつてはフリードリッヒの忠臣でありコンラッドにも仕えたハプスブルク家のルドルフが、神聖ローマ帝国に選ばれる。フリードリッヒの死以来つづいていた皇帝の空位時代も、二十年後にようやく終わったことになる。(P402)

 大空位時代は言葉としては聞いたことがありますが、フリードリッヒ二世の後でしたか・・・。そして、初めて表舞台に登場するハプスブルク家。
 これらが結びついていないと「中世史をわかった!」とは言えませんね。。

 2011年に読んだ『神聖ローマ帝国』、2008年に読んだ『ハプスブルク家』『ハプスブルク家の女たち』。処分していなければ再読したいです。
 あとは、去年読んだ『十字軍物語』をもう一度――ですね。

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第七章 すべては大帝コンスタンティヌスから始まる
間奏曲(intermezzo)
第八章 激突再開
第九章 その後
  年表  参考文献  図版出典一覧
           (令和2年1月1日発行)

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