*** キロクアメ ツ (9/5) ***

 きのうは午後出社で、九州~東海を担当。
 三重県での強雨はある程度予想していましたが、ここまでの記録的な大雨になるとは・・・。

 22時に引き継ぎ後、1時間も経たずに東海環状道で通行止め基準値超過。
 その後も四日市周辺の雨量はのびるばかりで、時間雨量は100ミリに。
 1時にキロクアメ ツが発表されました。

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三重県記録的短時間大雨情報 第1号
令和元年9月5日01時00分 気象庁発表

0時50分三重県で記録的短時間大雨
四日市市山城で121ミリ

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 解析雨量ではなく、実測で121ミリ・・・。
 アメダスの四日市では2時47分までの1時間降水量が105.0ミリに達し、観測史上1位の値を更新しました。

201909050050-00.png

 前線は東日本~関東の東で途切れていますが、東海上からのびる位相が東海沖~伊勢湾にのびていました。
 天気図に表現されている高気圧は北海道の南東海上のものだけですが、前線を挟んで南にもあり、三重県には南の高気圧から湿った南東風が流れ込んでいました。この南東からの暖湿気が地形上昇――だけでは、ここまでの記録的な大雨は説明出来ません。

 ●地上実況天気図 9月4日21時        ●AXFE578 9月4日21時
SPAS_2019090421.jpg

 以下の3枚の画像は4日21時初期値の3時間後の予想で、5日0時が対象。
 1枚目は500mの相当温位で、関東の東~関東の南~静岡沖~伊勢湾付近は345K前後の集中帯。
 地上天気図には描かれていないものの、東からの前線がのびていたことが分かります。

 ●9月4日21時初期値MSM(FT=3:5日0時の予想) 500m相当温位
wjapan-thetae500m-3_2019090409z.png

 2枚目は500mの水蒸気フラックスで、静岡沖~伊勢湾で大きな値。流線を見ても、関東~静岡の風は東北東、これより南は南東で、両者の間は収束域になっています。

 ●9月4日21時初期値MSM(FT=3:5日0時の予想) 500m水蒸気フラックス
wjapan-flow500m-3_2019090409z.png

 3枚目は積乱雲の雲頂高度の目安となる浮力のなくなる高度で、三重県は14000m前後。ほかにもこのレベルのエリアはありますが、下層収束域・水蒸気フラックスの大きいエリアと重なるのは三重県北部だけです。

 ●9月4日21時初期値MSM(FT=3:5日0時の予想)
           浮力のなくなる高度(積乱雲の雲頂高度の目安)

wjapan-lnb500m-3_2019090409z.png

 下はきのう18時からけさ8時30分までの30分ごとのレーダーエコー図をアニメにしたもの。
 アニメはいつものようにこちらのソフトを利用しましたが、30枚目一杯使ったのは初めてです。。

radar_20190904night.gif

 引き継ぎ前後、21時30分から22時にかけて、四日市周辺の強いエコーはいったん北へ抜けたように見えたのですが、22時30分以降、南からのラインが連なり、東海環状道で通行止め基準値を超過。
 改めて見ると、四日市周辺のエコーが抜けたように見えた21時30分頃、志摩半島南部ではエコーが強まり始めていました。不安定な場なので、ライン状に組織化されるリスクをもっと考慮すべきだった――というのが課題です。

 とはいえ、夕方時点での時間強度・総降水量がそもそも足りませんでした。事前にこの強雨・大雨をどのくらい見積もれたかも、振り返らないと・・・。




 ※ レーダーエコー図・天気図は気象庁、
   MSM予想図はWeather Modelsのサイトから引用しました。

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