*** 予想より降水範囲拡大・・・3/14朝の近畿 ***

 きのう(13日)の日中は、近畿・中国地方を担当していました。
 中層に強い寒気が入っていて、予想より広い範囲で降水・降雪を観測。
 ――ということで、夜間前半はモデルの計算よりかなり広く降水を予想したのですが・・・。

 夜間後半――分かりやすくいうと、きょうの明け方~朝に降雪範囲がここまで広がるとは・・・。
 ちなみに、下は0時初期値のMSMで、3時・6時・9時を対象とした、降水量予想図。
 近畿地方は6時頃をピークに、北部で降水の範囲が広がるくらい。
 きのう夕方に見た、12時初期値のMSMと同じ傾向でした。
 ところが、実際は・・・。

 ●MSM・降水量予想図 (3月14日0時初期値 対象時刻:3月14日3時・6時・9時)
画像

 下は、0時~9時のレーダーエコー図をアニメ化したもの。
 一見して分かるように、MSMの予想よりかなり南に降水範囲が広がりました。

 ●レーダーエコー図 3月14日0時~9時
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 あらためて、きのう夕方時点のモデルを振り返ってみると・・・。

 12時初期値のMSM、9時初期値のGSM・GFS・KMAはいずれも降水範囲は近畿北部をかすめるくらい。
 降水域の予想が実況に近かったのは、ECMWFだけでした。
 3時の予想図でははっきりしませんが、6時には若狭湾~近畿北部で北西風と西北西風のシアが明瞭。
 明瞭化したシア付近では、下層の湿潤域も明瞭に現われていました。
 6時の毎時大気解析を見ると、ECMWFの風向分布よりさらに風が北に立った形。
 若狭湾~近畿北部には北風と北西風のシアが現われていました。
 予想よりも下層シアが明瞭化し、南下したことが、降水域が南へ広がった要因と考えられます。

 14日朝の総観場は、寒冷渦が津軽海峡付近に進み、西日本は渦の後面に入る形。
 渦の前面だった時より、エコーの走向は北成分を持ちやすく、雲が南下しやすいパターンと言えます。

 ●地上実況天気図 3月14日9時                 ●AXFE578 3月14日9時
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 このような場の時は、多くのモデルが降水を計算していなくても、北成分を持った風との間でシアが形成され、そのシアが南下する可能性を考慮に入れる――が対応策でしょうか。
 一つでも、シアと降水域の南下を計算しているモデル(今回の場合はECMWF)があれば、これをベースに組み立てれば、見逃しを防ぐことは出来そうです。
 ただ、あまりに定性的で、どのくらいの指針になりうるのかは、かなり微妙。
 中層寒気の強さ(≒不安定度)にもよると思うので、ほかの事例の蓄積が必要です。

 ただ、次に現われる時までに忘れていそう――ということで、とりあえず備忘録として残しておきます。


 ※ MSM予想図はModel Viewer、レーダーエコー図は気象庁、
   天気図は北海道放送のHPより引用のうえ、一部加工しました。

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