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zoom RSS 『上皇の日本史』 本郷和人 (中公新書ラクレ)

<<   作成日時 : 2018/10/02 20:50   >>

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 二年前、今上天皇が譲位の意向を示され、その日程が来年4月30日に決まりました。
 譲位後の敬称も上皇に決まり、関連する本が何冊が出ています。
 新書では『上皇の日本史』(中公新書ラクレ)と『国民が知らない上皇の日本史』(祥伝社新書)。
 ページあたりの価格は後者のほうがお得で(?)迷いましたが、タイトルがシンプルな前者を選びました。


 帯に「200年ぶりの天皇譲位」とありますが、いったい誰なのか・・・。
 すぐに出てきませんが、最後の一覧表で光格天皇(1817譲位)というのが分かりました。
 ちなみに、帯の二人は右が後鳥羽上皇、左が後水尾上皇。マニアックです。。

 上皇&院政というと、平安末期の白河・鳥羽・後白河が知られていて、承久の乱の後鳥羽上皇も有名。
 好き勝手に(?!)ふるまう専制君主というイメージですが、後鳥羽以後は変わります。
 
 鎌倉時代後期の院政は、それまでの専制政治、言葉を変えると個人のパーソナリティに大きく依拠する政治より、いくらか志が高く成熟した政治だったと評価できます。しかも、上皇が有能な中級貴族を用いて政治を行うという意味では、一定のシステムが構築されているといえます。また、徳政を内外に掲げている以上、上皇が代わっても一貫性をもって受け継がれる性格のものとなりました。(P110)

 さらに、引用部分の直後の節のタイトルは優秀な上皇たち
 鎌倉時代後期の天皇家は両統迭立で争っている印象を持っていたのですが・・・。
 第三章とともに、後嵯峨上皇の院政にフォーカスした第四章はかなり意外な内容でした。

 天皇家・朝廷だけでなく、これに絡む幕府の動き。
 北条氏内部の対立、北条氏と三浦氏の対立、三浦氏と九条家の姻戚関係。
 特に、三浦氏と九条家の姻戚関係が頭に入らない・・・。

 でも泰村・光村の妹は藤原親季という貴族(極官は中納言)に嫁いでおり、この親季は代々九条家に仕える腹心でした。面倒くさい血縁関係を記しますと、親季の父、定季の従姉妹に当たる人は九条兼実の妻で、良通・良経(道家の父)を生んでいます。親季の姉妹は九条教実(道家の長男)の妻で、跡継ぎの忠家を生んでいる。また親季の二人の従姉妹はともに四代将軍・藤原頼経(道家の三男)の妻となっています。こう書くと複雑ですが、要するに親季の家と九条家、鎌倉将軍家は血縁で密接に結びついており、ここに三浦家も関与しているのです。(P127-128)

 さすがにこれは系図がないとお手上げ――。
 自分で作るしかないですね。。

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 まえがき
第一章 「ヤマト」の時代〜平安朝
第二章 上皇による専制―白河・鳥羽・後白河
第三章 専制からシステムへ――承久の乱がもたらしたもの
第四章 朝廷と幕府――後嵯峨上皇の院政を例に
第五章 古文書から読み解く院政――官宣旨から院宣へ
第六章 上皇による徳政の変容――両統迭立期〜南北朝
第七章 存在を脅かされる天皇・上皇――バサラ・義満・信長
第八章 権威としての復活
終章  近代天皇制の中で――終身在位する天皇
 あとがき
 生前退位(譲位)した天皇一覧
   (2018年8月10日初版 2018年8月31日再版)

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