Untidy Bookshelves

アクセスカウンタ

zoom RSS 『この世をば (下)』 永井路子 (新潮文庫)

<<   作成日時 : 2018/08/31 18:20   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 きのう、『この世をば』の下巻を読み終えました。

 30年以上前に読んだ時に印象に残っていたのは、道長と三条天皇との暗闘。
 ・・・ですが、三条天皇として登場するのは、魔の翼恋しかるべきの二章だけでした。
 考えてみれば、在位は一条天皇の25年に対し、三条天皇は5年足らず。
 綏子とのエピソードは、東宮時代のもの。
 これだけ時間が経つと、覚えている部分が曖昧になるのも仕方がありません。

 そして、道長の例の歌が出てくるのが最終章の虧けゆく月だったのも意外。
 もう少し手前に出てくるものと思っていました。

   この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 虧けたることも なしと思へば

 この歌が詠まれたのは道長が亡くなる10年以上も前のこと。
 逆にいうと、これ以降の道長について、語ることはあまりないということなのかもしれません。

 道長の日記にも『栄華物語』にも書かれていない歌が今に伝わるのは、藤原実資の『小右記』のおかげ。
 これも何だか皮肉な話です。

 摂関政治は道長時代が最盛期で、その後は院政へと移行していきます。
 きっかけの一つが、道長の実子・頼通の異母弟の能信が後三条天皇を推したこと・・・というのも、皮肉な話。
 『望みしは何ぞ 王朝―優雅なる野望』の再読が必要ですね。

 皮肉ついでに一つ、あげておきます。
 333ページの系図と332ページの文章の一部――。

画像

 文章中は源方理(かたまさ)なのに対し、系図は源万理。
 方理が正しく、万理は誤り。
 32年前のことは覚えていませんが、たぶん初めて見つけました。。

-----------------------------------------------------------------------
覇者の妻/見えざるいのち/乳房/内憂外患/和歌屏風/二人のきさき/黄泉への道/
炎の章/白き帳/魘魅の法師/夜の水鶏/魔の翼/恋しかるべき/虧けゆく月
   資料のことなど
     解説 尾崎秀樹
         (昭和61年9月15日印刷 昭和61年9月25日発行)

-----------------------------------------------------------------------

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『この世をば (下)』 永井路子 (新潮文庫) Untidy Bookshelves/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる