『「無限」に魅入られた天才数学者たち』 アミール・D・アクゼル 青木薫[訳]

 青木薫・訳の新刊を見つけたのは先月初めのこと。
 「新刊」といっても文庫としての話で、単行本として出たのは2002年。
 『フェルマーの最終定理』を読む前で、青木薫の名前はまったく知りませんでした。
 知っていたとしても、すぐに買ったかどうかは微妙。
 実際、現時点でもそんな単行本が何冊かあるので・・・。

 この『「無限」に魅入られた天才数学者たち』はどんな本かというと――。

   数学に無限は付きもののように思えるが、では無限は数なのか? 数だと言うならどのくらい大きい? 
   実は無限を実在の「モノ」として扱ったのは19世紀のG・カントールが初めてだった。彼はそのために
   異端のレッテルを張られて苦しみ、無限に関する超難問を考え詰め精神を病んでしまう・・・・・・
   常識が通用しない無限のミステリアスな性質と、それに果敢に挑んだ数学者群像を描く傑作科学解説。


 タイトルは「天才数学者たち」ですが、ゲオルク・カントールに焦点を絞った一冊です。
 無限について考え、連続体仮説の証明に取り組みながらそれを果たせなかったカントール。
 数学的な話にとどまらず、カントールの思想的背景や信仰に踏み込んでいたのが興味深かったです。
 前半で、カバラ(ユダヤ神秘主義とその冥想体系に名づけられた)やエン・ソフ("無限なるもの"を意味するカバラの概念)などが出てくるのに戸惑いましたが、読み進めていくにつれ、話がつながっていきました。
 カントールが自ら見出した「超限基数」になぜヘブライ文字のアレフを選んだのかも・・・。
 ユダヤ教そのものではなくても、ユダヤの習慣や伝統の影響を受けていたことを示しているのでしょう。

 そう考えてみると、オウム真理教はなぜ「アレフ」を選んだのか? はまったく分かりませんが・・・。

 というのはともかく、無限については理解出来ないことが多いですね。
 先月前半に読んで、先月末から再読しましたが、まだまだ・・・。
 とりあえず、Wikipediaのリンクを並べておきます。。

     ・連続体仮説
     ・濃度 (数学)
     ・連続体濃度
     ・選択公理
     ・カントールの対角線論法

 先月上旬に帰省した時、『無限を読みとく数学入門』を持ってきました。
 目論みでは、下旬に戻す予定でしたが、まだ3分の1しか読めていません。
 次の帰省時までに読み終えることが出来るでしょうか。。

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第1章 ハレ     第2章 無限の発見   第3章 カバラ     第4章 ガリレオとボルツァーノ
第5章 ベルリン   第6章 円積問題    第7章 学生時代   第8章 集合論の誕生
第9章 最初の出会う無限   第10章 「我見るも、我信ぜず」   第11章 悪意に満ちた妨害
第12章 超限数   第13章 連続体仮説   第14章 シェイクスピアと心の病   第15章 選択公理
第16章 ラッセルのパラドックス     第17章 マリエンバート   第18章 ウィーンのカフェ
第19章 一九三七年六月十四日から十五日にかけての夜
第20章 ライプニッツ、相対性理論、アメリカ合衆国憲法
第21章 コーエンの証明と集合論の未来  第22章 ハルクの無限の輝き
 付録 集合論の公理   謝辞   注   訳者あとがき   参考文献
              (ハヤカワ・ノンフィクション文庫 2015年8月20日印刷 2015年8月25日発行)

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