『シンメトリーの地図帳』 マーカス・デュ・ソートイ 冨永星・訳 (新潮文庫)

 読んだ本について書くのは、『ローマ亡き後の地中海世界 海賊、そして海軍 4』以来。
 約二週間前の記事で、こんなことを書いていましたが・・・。
 
   それより先に読みたいのは、新潮文庫最新刊で買った3冊のうちの残り1冊、『シンメトリーの地図帳』。
   久しぶりの数学本。620ページあり、どのくらい時間がかかるか分かりません。
   はたして、楽しめるでしょうか。。


 予想通り、たっぷり時間がかかりました。
 楽しめたというか、苦しめられたというか・・・。

19世紀のパリ、決闘の果てに夭折した天才ガロアは新しい数学の言語を生み出していた。古代ギリシャから続く対称性探求の旅に挑む数学界の探検家たちは、その言葉を駆使して “シンメトリーの素数”を網羅した「地図帳」を完成させる。最後に発見されたのは19万6883次元の空間に潜む巨大結晶「モンスター」だった――。『素数の音楽』の著者と旅する、美しくも奇妙な数学の世界。

 カバーにはこうありますが、まず、19万6883次元というのが、まったく意味不明。。
 こちらは三次元の中で生きていくのが精一杯なのに・・・。
 数学者の頭の中は、いったいどうなっているのでしょうか・・・?

 逆の意味で、私の頭もどうなっているのか・・・?
 一年半前に読んだ『物理と数学の不思議な関係 遠くて近い二つの「科学」』の第8章「絶対に役に立ちそうもない理論の効用」は群論について触れていたし、第5章「a×bがb×aでなくなるとき」にはカルダーノによる方程式の解法など、本書と重なる部分がけっこうあったのですが、どれもこれもすっぱり記憶から消えていました。。
 本書と同じ著者の『素数の音楽』も、ぱらっとページをめくってみたところ、ほとんど残っていないし・・・。
 まったく、ダメダメです。。
 
 そんな私にも分かった誤りがこれ・・・。

 2の五乗根そのものを幾何学的に目に見える形で解釈することはできなくても、100000分の11487のように、五乗すれば2にひじょうに近くなる数が実際にあることだし、調べてみてもよいではないか。(P276)

 「五乗すれば2にひじょうに近くなる」ということは、その数は少なくとも1より大きいはず。
 それなのに、100000分の11487とは――0が1つ多いです・・・。
 訳者も編集者も校正も全部すり抜けるとは、ふつうでは考えられませんが、すり抜ける時はこんなもの。

 でも、これは単独でも気づかないとダメなのでは・・・?
 Amazonのサイトで見つけ、思わず突っ込んでしまいました。


 一番面白いのはあなたのコメントです。。

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第一章  八月――終わり、そして始まり
第二章  九月――さいころの次の一振り
第三章  一〇月――シンメトリーの宮殿
第四章  一一月――一族の集い
第五章  一二月――つながり
第六章  一月――不可能であるということ
第七章  二月――革命
第八章  三月――目には見えない形
第九章  四月――シンメトリーの音
第一〇章 五月――シンメトリーを利用する
第一一章 六月――散在するシンメトリー
第一二章 七月――モンスターを照らす光
   謝辞   訳者あとがき   文庫版訳者あとがき   数学の旅 黒川信重
                                      (平成26年9月1日発行)

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