『戦後史のなかの日本社会党』 原 彬久 (中公新書)

 『日本の社会民主主義』を買うきっかけになったのが、この『戦後史のなかの日本社会党』。
 二つ続けて社会党絡みの記事ですが、こんな機会でもないとアップ出来ないので・・・。
 なにしろ、最終保存時刻は2008/12/12 15:56。目次を書いただけで、5年以上も放置したままでした。。

------------------------------------------------------------
第一章 戦後社会主義の出発
  1 「八月十五日」を越えて
  2 日本社会党の誕生
第二章 「日米安保」を求めて
  1 初めての社会主義政権 ――片山連立内閣の形成
  2 「日米安保」への模索
第三章 講和・安保に臨んで
  1 「日米安保」否定への助走 ――左派優位の起点
  2 講和・安保に揺れて ――分裂の宿命
第四章 六〇年安保の疾走
  1 左右統一への道 ――反安保闘争の前景
  2 「安保改定」反対闘争の序幕 ――新条約調印を前に
  3 闘いのクライマックス ――新条約調印を経て
第五章 後期冷戦のなかで――その(1)
  1 社会党衰退への道 ――路線・派閥抗争の躍動
  2 安保・外交政策の核心 ――「非武装中立」の旗
第六章 後期冷戦のなかで――その(2)
  1 社会党外交の実践 ――中国との関係
  2 社会党外交の実践 ――ソ連・北朝鮮との関係
  3 社会党外交の実践 ――西欧・第三世界・アメリカとの関係
第七章 冷戦終焉と日本社会党の崩落
  1 五五年体制を脱して ――「非自民」連立政権への参画
  2 「自社」連立政権と村山首班 ――社会党の「政策大転換」
終章  日本社会党の「理想主義」
         (2000年3月15日印刷 2000年3月25日発行)

------------------------------------------------------------

 『日本の社会民主主義』の記述が思想的な色合いが濃く、かつ難解なのに対し、この『戦後史のなかの日本社会党』は政党や派閥、個々の人物の動向など、目に見える部分の記述が多く、比較的分かりやすかったです。
 結党時の西尾末広の役割の大きさ、保守勢力との提携の模索、右派から左派へ重心が移る過程、西尾末広離党から民社党結成、江田三郎の離党、社会党分裂から現在の社民党へ――。

 サブタイトルには「その理想主義とは何であったのか」とあります。
 理想主義というと聞こえはよいですが、要は現実から距離があったということです。野党の立場だからこそ、政権に参加する可能性がほぼないからこそ、理想主義を掲げることが出来たのでしょう。
 1993年の連立政権参加から翌年の自社さによる村山政権が、社会党勢力が退潮する中で実現し、さらなる分裂を招くことになったのは、皮肉としか言いようがありません。

 自民党の(さきがけ・新生党との)分裂がなければ、社会党の政権参加もなく、党の分裂する機会もあれほど早く訪れることもなく・・・ということは、もう少し長く第2党の立場を維持出来たかもしれません。政権を取りにいけるような、国民の意識変化に応じた現実的政策を提示出来なかったのが致命的でした。
 抵抗政党としては一流でしたが、これが日本社会党の限界だったのでしょう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック