*** 名古屋で6年ぶりの大雪 (2/2) ***

 きのうは18時出社。
 直後に入った18時のアメダスで、岐阜の積雪深がゼロから4cmへ。19時にはさらに7cm増加し、11cm。
 その後、岐阜の積雪深の増加は止まりましたが――。

 下はきのう17時から24時のレーダーエコー図。
 岐阜市周辺の雪が落ち着いたのは、雪雲のラインが南へ下がったから。
 名古屋周辺は夜遅くにかけて雪雲がかかるものの、雪雲の走向が北西っぽくなるので、きょう明け方にかけてはさらに南下し、いったん遠ざかりそう。再び雪が強まるのは500hPaのトラフが近づき、雪雲の走向が再び西北西になる6時から9時頃、という見解でした。
 雪雲のラインが比較的長い時間かかり、降雪量がもっともまとまるのは、濃尾平野の中では名古屋市より少し南のエリアという予想だったのですが・・・。

 ●レーダーエコー図       左:2月1日17時~20時    右:2月1日21時~24時
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 日付が変わっても、雪雲のラインはなかなか下がりません。
 MSMはベースが新しくなるごとに南下のタイミングが遅れる傾向。
 セントレアの風はほぼ真西の状態が続き、雪雲は予想より南下しない線が濃厚に・・・。
 雪雲の走向は4時~5時頃に北西に立ったものの、6時頃には再び西北西に変わり、強度が増しました。
 6時には3cmだった名古屋の積雪深は7時には3cm増え、6cm。
 8時には4cm増え、10cm。9時には5cm増え、15cmに!

 ●レーダーエコー図       左:2月2日1時~4時    右:2月1日5時~8時
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 日中になると、雪雲の走向は北に立ち、濃尾平野へは流れ込みにくい形に変化。
 夜間は関ヶ原や米原付近だった強雪エリアが彦根付近にずれ、アメダス彦根では7時から16時までの9時間で、積雪深が30cm以上増加しました(15→46)。

 ●レーダーエコー図       左:2月2日9時~12時    右:2月1日13時~16時
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 話を昨夜間に戻すと――。
 地上天気図では等圧線が南北に立っていて、名古屋付近に雪雲が入りにくい形に見えます。
 ただし、下層風は地上天気図から受ける印象ほど、南北に立ってはいませんでした。

 ●地上実況天気図       左:2月1日21時    右:2月2日9時
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 これは500hPa天気図から、ある程度は分かります。
 昨夜21時(左下の図)は本州中部を強い正渦が通過していました。
 きのう夕方の雪雲の発達はこの正渦が関連していて、走向が西に寝ていたので、岐阜周辺に強い雪雲が流れ込んだのでしょう。
 正渦が東へ抜けた後は東谷っぽい形になるのが一般的ですが、今回の場合、昨夜21時の時点で朝鮮半島付近に早くも次の正渦域が控えていました。けさの名古屋周辺の強雪はこの正渦接近が関連していて、雪雲の走向が西北西だったので、名古屋周辺に強い雪雲が流れ込んだと考えられます。
 正渦の接近するタイミングでは下層の風向も寝る傾向があるので、ラインがやや北へ上がる。でも、それより前のタイミングではもう少し北西に立つのでは――と思っていたのですが・・・。

 ●AXFE578           左:2月1日21時    右:2月2日9時
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 名古屋の上流に当たる福井のウィンドプロファイラで、雪雲の流れを左右する1500~2000メートル付近の風向を見ると、西~西北西~北西の間を微妙に変化。上流がこれでは、下流は・・・。
 はっきり北よりに立ったといえるのは、7時前からでした。

 ●福井のウィンドプロファイラ   2月1日21時~2月2日3時
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 下層の風向がはっきり北西に立つには、やはり東谷っぽい形にならないとダメで、今回のような流れの時には、モデルの下層風向や降水域がずれることを考慮しないといけないのでしょう。
 ・・・というのは分かっているのですが、その加減がなかなか難しいです。。

 中日新聞の記事から2つ引用――。

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東海地方に強い寒気、平野部でも積雪

 東海地方は強い寒気と冬型の気圧配置の影響で、平野部も大雪になった。名古屋市では1日夕方から雪が降り始め、2日午前9時に15センチの積雪を観測。名古屋市で15センチを観測したのは約6年ぶりで、過去10年で3番目の深さとなった。

 各地の気象台によると2日正午現在、岐阜県の白川村で188センチ、飛騨市で151センチ、高山市で25センチ、岐阜市で8センチを観測。関ケ原町は67センチで2月平均の29センチを大幅に上回り、観測史上3位の値に。三重県いなべ市で12センチ、滋賀県は長浜市北部の余呉町で174センチ、米原市72センチ、彦根市36センチ。名古屋市は雪がやんで日光が当たり、10センチまで減っている。

 3日朝までに予想される積雪量は多いところで岐阜県の山間部40センチ、平野部30センチ、愛知県山間部5センチ、平野部3センチ、三重県北中部10センチ。

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 「約6年ぶり」という微妙(?)な表現なのは、対象としている前回の大雪が2005年12月19日(積雪23cm)で、6シーズンぶりではあるけれど、年だけ見ると7年経っているから、なのでしょう。

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なれない雪道、スリップ事故や転倒多発

 東海地方では2日午前、大雪の影響により東海道新幹線の遅れで3万9千人に影響したほか、高速道路も各地で通行止め。交通事故や歩行者の転倒も相次いだ。

 JR東海によると、東海道新幹線は上下線54本に最大1時間の遅れが出た。東海道線では名古屋駅と大垣車両区で一部列車に電源が入らず最大1時間の遅れ。パンタグラフと架線の間に雪が入り込んだためとみられる。中央線、関西線などで20~5分遅れたほか、名鉄は名古屋本線を中心に10分程度遅れた。名古屋市バスは1時間以上にわたりダイヤが乱れた。

 高速道路は名古屋高速や名神、北陸自動車道など各地で通行止めに。愛知県豊山町の県営名古屋空港は平常通り運航されている。

 愛知県警によると、午前10時までに車のスリップ事故が名古屋市を中心に600件発生し、計25人が軽傷を負った。このうち400件が追突事故で、電柱などにぶつかる単独事故も95件に上った。

 名古屋市消防局によると、名古屋市北区の60代女性が歩行中に雪で滑って足を骨折するなど、午後1時までに少なくとも15人が転倒事故で病院に運ばれた。

 愛知県内では瀬戸市と名古屋市千種区の幼稚園計2園が休園、豊田市の私立中学、高校各1校が休校となった。

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 高速道路では、このほかに伊勢湾岸道(豊明~豊田東)や名古屋第二環状道(名古屋西~名古屋)でも通行止め。交通機関にも大きな影響が出ました。もちろん、東海地方だけでなく、全国的に・・・。
 要ハインドキャスト、盛りだくさんです。


  ※ レーダーエコー図は「川の防災情報」、AXFE578は北海道放送のHP、
    地上実況天気図・ウィンドプロファイラは気象庁のHPから引用のうえ、加工しました。

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  • *** 名古屋の雪 (2011/1/16) ・・・ ***

    Excerpt:  きょうは本来ならば6時からのシフトですが、荒れているので5時出社。  てっきり北日本担当と思っていたら、真ん中(名古屋周辺)の担当でした。  モデルを見てみると、あす明け方~朝がまずそうな感じ。.. Weblog: Untidy Bookshelves racked: 2012-12-09 22:50