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zoom RSS 『涙香迷宮』 竹本健治 (講談社文庫)

<<   作成日時 : 2018/04/14 23:58   >>

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 『涙香迷宮』の単行本が書店に並んだのは、2年前の3月のこと。
 あまりに面白そうでしたが、その分厚さに手が出ず・・・。

 そうこうしているうちにすっかり忘れていましたが、先月、文庫コーナーで発見。
 こんなに早く文庫本になるとは、ラッキーというしかなく、即買いしました。
 もっとも、単行本でも文庫本でも分量が変わるわけでなく、なかなか手が出ず・・・。
 でも、読み始めたら止まらなくなり、一気でした。

 帯の空前絶後の謎解き!はその言葉通り。
 中に織り込まれたいろは歌などの暗号は言葉もありません。
 あとがきを読んで、さらに言葉を失いました。。 

 いろは歌48首(+α)を作るだけでも無茶ですが、それを暗号にしてしまうとは・・・。
 さらに、黒岩涙香が名づけた「珠形」(3手目までの26種類の基本形)を暗号にしてしまうとは・・・。
 涙香にその意図があったわけはないはずなのに、そのように読めてしまうとは、驚きです。
 さらに、いろは歌48首に二十八宿まで絡めてしまうとは、無茶苦茶。。
 それを解いてしまう(解かないと話にならないとはいえ・・・)牧場智久も無茶苦茶。。
 帯の暗号ミステリの到達点!も、その通り!というしかありません。

 この数々の暗号を前にしては、犯行動機が薄弱なのも、飛んでしまう感じ。
 総合的なところは譲っても、暗号ミステリとして、いろは歌集としてだけでも十分価値があるのでしょう。
 凄すぎます。。

 黒岩涙香という人物も凄すぎ。
 ほとんど名前しから知らなかったのですが、関連するものを読んでみたくなりました。

 質は違いますが、田中至氏も・・・。
 まさか、こんなところで目にするとは思いませんでした。

 今ではただ単に完全案であるだけでなく、何らかのプラス・アルファが求められる状況になっている。これは詰将棋の世界で、最初は奇蹟の作品と思われていた煙詰が量産されることで辿った経過と同じだ。ちなみに、その煙詰を一人で何十作も作って量産化の道をいっきに推し進めたのが田中至という詰将棋作家なんだが、実はこの田中氏、詰連珠作家でもあって、もっぱら完全案ばかり一人で五十作以上作り、こちらでも量産化の道を拓いたというのが面白かったな。(P424)


 完全案とは、最後に五連で勝ちが決まったとき、盤面全体が双方の石で隙なく埋め尽くされるというもの。
 詰将棋の煙詰とは、逆の趣向のようです。
 10年以上前のものですが、こんなブログを見つけました。
 詰連珠も奥がかなり深そうです。。

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 発端  もうひとつの発端  経緯  発掘調査  嵐の前
 嵐  暴風雨の底で  解読  真相  開放
   あとがき
   解説 恩田陸
           (2018年3月15日第1刷発行)

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