Untidy Bookshelves

アクセスカウンタ

zoom RSS *** 名古屋の雪 (12/17〜18) ***

<<   作成日時 : 2014/12/19 23:31   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

 おととい(17日)は連休明けの日勤で、関東以北の担当と思っていたら、実際は東海〜近畿。
 夜間はJPCZが濃尾平野に南下する予想で、名古屋周辺の降雪量が最大のポイントでした。
 夕方の見解は夜間降雪量5cm前後で、ピークはJPCZに相当するシアが通過する翌日(18日)未明。
 ピークタイムを終え、あがろうとしていたのですが、予想より南下が早いような・・・。
 嫌な感覚を持ちながら、21時頃に帰宅しました。

 ●レーダーエコー図       左:12月17日17時〜20時    右:12月17日21時〜24時
画像

 翌18日は5時出社。
 4時前に起き、出社直前に4時30分のNHKニュースを見ていたら、トップは各地の大雪。
 それはよいのですが、4時現在の名古屋の積雪は19cm・・・。
 確かに、17日夜遅くからずっと名古屋周辺にエコーが刺さっていました。
 積雪は6時には23cmに・・・。

 ●レーダーエコー図       左:12月18日1時〜4時     右:12月18日5時〜8時
画像

 このエコーは日中になるとさらに走向が北に立ち、北西→南東に変化。
 名古屋から見れば南、または西へずれ、大雪は峠を越えました。

 ●レーダーエコー図       左:12月18日9時〜12時    右:12月18日13時〜16時
画像

 名古屋で降雪量が予想より多くなった要因は、本格的な降雪の開始が早かったことに加え、降水強度が強かったことがあげられます。
 降雪の開始が早かったことは、エコーの走向が東西に寝た形から、西北西→東南東に変わるタイミングが早かったことに対応しています。
 これについては、振り返ってみると、名古屋のウインドプロファイラに現われていました。
 3000メートル付近の風向は夕方から北西で、2000メートル付近は17時頃から、1500メートル付近は19時頃から――と、時間の経過とともに北西風の高度が下がっていたことが分かります。

 ●ウインドプロファイラ(名古屋)   12月17日15時〜18日3時
画像

 上空2000メートル以下のデータは、22時過ぎから消えていて、復活したのは18日6時過ぎ。
 消える前は西よりだった1000メートル以下の風向は、すでに北西に変わっていました。
 最下層の風向が完全に北西に変わったことは、エコーが「名古屋から見れば南、または西へずれ、大雪は峠を越えた」ことに対応しています。

 ●ウインドプロファイラ(名古屋)   12月18日3時〜15時
画像


 降水強度が強かった点については、名古屋で降雪ピークとなった時間帯、500hPaの気温は比較的高めだったのに対し、700hPaの寒気は-22℃前後と強めだったことが考えられます。中層の寒気が強かったために、日本海の海水温との差が大きく、雪雲が発達しやすい状況だったのでしょう。
 雪雲の発達には下層の強風も寄与していて、その強風が濃尾平野に流れ込みやすい風向に変わったため、名古屋周辺で降水・降雪が強まる結果となりました。
 地上気温も予想より1℃ほど低い-1℃台で経過。たかが1℃ですが、この1℃の違いで、雪水比が大きくなり、降雪量が多くなったと思われます(総降水量9.5ミリに対し、積雪は23cmで、雪水比は2以上)。

 ・・・とここまではざっくり推定出来ますが、(18日未明に強雪をもたらすと想定していた)メインのラインに先行する形で、その南にラインが形成された要因はよく分かっていません。これは今後の課題ですね。

 ちなみに、名古屋の積雪深23cmは、2005年12月19日と並ぶ、5位タイの記録です。

画像

 9年前の事例と実況を比較してみました。
 左が9年前、右が今回の事例で、今回のほうが短時間で20cmを超えたことが分かります。

 ●積雪深の比較 左:2005年12月18日12時〜19日12時 右:2014年12月17日12時〜18日12時
画像

 下は名古屋で降雪が始まる直前の17日21時、ピークを過ぎた後の18日9時の地上天気図とAXFE578。
 西高東低の冬型と呼ぶには、低気圧と高気圧の距離が短すぎますが、北海道の東に記録的に発達した低気圧があり、強い寒気移流の場であることは事実です。
 500hPaでは強い渦が北海道の東から千島方面へ進み、本州付近は北西流の場でした。

 ●地上実況天気図 12月17日21時               ●AXFE578 12月17日21時
画像

 ●地上実況天気図 12月18日9時               ●AXFE578 12月18日9時
画像

 図は省略しますが、2005年12月18〜19日の事例は今回と類似した形。
 ただし、9年前は低気圧の発達がこれほど顕著ではありませんでした。
 また、500hPaの渦の中心は今回より西にずれていて、本州付近で等高度線はより寝た形。
 このために、名古屋付近では降雪の時間が長引き、大雪になったのでしょう。
 今回はこれに比べると、メリハリがきいていました。
 強い降雪は数時間続いたものの、引いた目で見ると、短期決着型(!?)だったと言えます。

 それにしても、予想の倍ならともかく、さらにその倍も降られると、さすがに萎えます。。


   ※ 天気図は北海道放送、レーダーエコー図は「川の防災情報」、
      ウインドプロファイラと名古屋の実況は気象庁のHPから引用のうえ、一部加工しました。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
*** 備忘録的に・・・北海道の雪氷期の顕著事例(2011年度-2015年度) ***
 二週間前にエントリーした *** 備忘録的に・・・北海道の暖候期の顕著事例(2011-2015) ***。  6月に入ってから雪氷期なのは順序が違うのでは? という話もありますが、今年はこれでよいのです。  何しろ、こんな寒気が入っていたので・・・。  左下はきょう9時の850hPa実況天気図、右下は700hPa実況天気図です。 ...続きを見る
Untidy Bookshelves
2016/06/02 23:19

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
*** 名古屋の雪 (12/17〜18) *** Untidy Bookshelves/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる