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zoom RSS 『天気予報のつくりかた』 下山紀夫・伊東譲司 (東京堂出版)

<<   作成日時 : 2012/12/31 00:59   >>

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 地点対象の予測ばかりやっていると、「木を見て、森を見ず」になりがち・・・ということで、この本――。
 五年前に買って以来、ページを開いた回数が一番多いのが、【付録4】の「全般気象情報などに用いるアジア、北太平洋域の地名、海域名」というのは、自分でもどうかと思います。。
 通しで読んだのは、実はこれが初めて。
 少し古い情報になっている箇所もありましたが、基本的なところが網羅されていて、勉強になりました。
 時々はこの手の本に目を通さないといけませんね。

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第1章 大気現象の監視
 1−1 観測と解析
 1−2 地上気象観測
  1−2−1 地上気象観測要素の特徴
  1−2−2 地域気象観測システム(アメダス)
 1−3 高層気象観測
  1−3−1 高層気象観測の基礎―大気の鉛直構造
  1−3−2 高層気象観測
 1−4 ウィンドプロファイラ
  1−4−1 観測の原理
  1−4−2 気象庁のウィンドプロファイラデータの特徴と留意点
  1−4−3 予報への利用例
  1−4−4 毎時大気解析
 1−5 気象レーダー観測とその応用
  1−5−1 気象レーダー観測
  1−5−2 解析雨量
  1−5−3 降水短時間予報
  1−5−4 降水ナウキャスト
  1−5−5 気象ドップラーレーダー
 1−6 気象衛星観測
  1−6−1 気象衛星による観測
  1−6−2 ひまわり6号
  1−6−3 観測の原理
  1−6−4 気象衛星データを用いることの利点
  1−6−5 可視および赤外画像の利用
  1−6−6 水蒸気画像の利用
  1−6−7 3.8μm差分画像の利用
第2章 天気図解析
 2−1 「天気図解析」と気象庁の「天気図解析システム」
 2−2 地上天気図の主観解析
  2−2−1 総観スケールの地上天気図解析
  2−2−2 局地天気図解析
 2−3 高層天気図の解析
  2−3−1 等圧面天気図と等高度面天気図
  2−3−2 等圧面天気図の解析
  2−3−3 鉛直断面図の解析
第3章 予報支援資料の利用
 3−1 数値予報資料の利用
  3−1−1 数値予報の原理
  3−1−2 気象庁の数値予報モデル
  3−1−3 アンサンブル数値予報
  3−1−4 数値予報の精度と利用上の留意点
  3−1−5 数値予報天気図の解析
 3−2 天気予報ガイダンス資料の利用
  3−2−1 天気予報ガイダンスとは
  3−2−2 ガイダンスの出力形式
  3−2−3 確率予報について
  3−2−4 主なガイダンスの特徴
  3−2−5 ガイダンス利用上の共通した留意点
 3−3 概念モデル
  3−3−1 概念モデルとは
  3−3−2 メソ天気系概念モデル
  3−3−3 冬型気圧配置時の北東気流型の概念モデル
  3−3−4 概念モデル利用上の留意点
第4章 天気予報の作成
 4−1 天気予報とは
 4−2 天気予報の作成手順
  4−2−1 天気予報のための天気図の見方
  4−2−2 天気予報作成手順のポイント
 4−3 天気予報文、天気概況文の書き方
  4−3−1 天気予報文の作成
  4−3−2 天気概況文の作成
 4−4 予報担当者に求められる知識と能力
第5章 天気解析と予報の実例
 5−1 南岸低気圧
  5−1−1 南岸低気圧とは
  5−1−2 南岸低気圧の事例
 5−2 日本海低気圧
  5−2−1 日本海低気圧の一般的特徴
  5−2−2 日本海低気圧の事例
  5−2−3 予報・防災上の留意点
 5−3 梅雨前線の大雨
  5−3−1 梅雨前線
  5−3−2 梅雨前線の大雨事例
  5−3−3 梅雨前線による大雨の要因
 5−4 台風
  5−4−1 2004年台風第23号の事例
  5−4−2 予報と防災のポイント
 5−5 冬型
  5−5−1 冬型気圧配置とは
  5−5−2 冬型の大雪事例
  5−5−3 冬型気圧配置時の特徴的な雲パターン
 5−6 寒冷低気圧(寒冷渦)と寒気内小低気圧(ポーラーロー/Polar low)
  5−6−1 寒冷低気圧(寒冷渦)と寒気内小低気圧(ポーラーロー)の一般的特徴
  5−6−2 ポーラーローの事例
 5−7 沿岸前線(Coastal Front)
  5−7−1 沿岸前線とは
  5−7−2 沿岸前線の事例
 5−8 北高型と北東気流型
  5−8−1 北高型と北東気流型
  5−8−2 北東気流型の事例
                      (2007年8月10日初版印刷 2007年8月20日初版発行)

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 森を見る視点の大事さを再認識したところで、でも、やっぱり木も気になってしまうもので・・・。
 何ヵ所か見つけてしまいました。。

 最近は、客観解析や数値予報で得られた格子点値(GVP)を用いて、実況値や予報値の任意の鉛直断面図を即座に作成することが可能になったので、格子点値が得られる場合は多いに利用したい(P115)

 GVPって・・・。格子点値なら、当然、GPV。Grid Point Valueの略です。
 当然と書きましたが、googleで検索してみると・・・。


 関連するキーワードには天気関連が3つも・・・!
 スットクオプションみたいな間違い・・・なのかもしれません。。

 この高・低気圧に対応する、上・中層のトラフ・リッジの位置、流れの走行を300,500,700hPa天気図やウィンドプロファイラのデータからつかむ。(P161)

 単なる変換ミスで、あまり面白くありませんが・・・。走行ではなく、走向ですね。

 このジェット気流を図4.2.7で見ると渦度ゼロ線が5480gpm(中国東北区)〜5580(本州)の高度線に沿って見られる。(P165)

 図4.2.7は何かというと、AXFE578。
 この天気図の上には500hPaの等高度線が描かれていますが、その間隔は60gpm。
 5580gpmの等高度線はあっても、5480gpmはありません。正しくは当然、5460gpmです。

 地上天気図(ASAS)中に書かれている「発達中の低気圧(DEVELOPING LOW)」に関するコメントによると、この低気圧の南西から南東側800マイル、その他の方向700マイルでは30ktから50ktの強い風となっている。(P186-187)

 2005年3月4日9時のASASを見ると、関東の南に発達中の低気圧があり、次のように書かれています。

  WINDS 30 TO 50KT WITHIN 800 MILES OF LOW SW-SEMICIRCLE AND 700 MILES ELSEWHTRE

画像

 特に問題なさそうですが、もう1事例並べてみると、おかしなことに気づきます。

 2005年11月28日9時のASAS、渤海の低気圧についての本文中の記述は――。

 次の24時間内に、低気圧の南東側600マイル(1100km)、その他の方向300マイル(550km)では風速が30kt(15m/s)から55kt(25m/s)になる見込み。(P192)

 ASASには、次のように書かれています。

  EXPECTED WINDS 30 TO 55KT WITHIN 600 MILES OF LOW SE-SEMICIRCLE
  AND 300 MILES ELSEWHTRE FOR NEXT 24 HOURS


画像

 どこがおかしいのか、問題の部分だけ取り出してみると・・・。

 ●2005年3月4日9時のASAS
   ASASの記述 WITHIN 800 MILES OF LOW SW-SEMICIRCLE
   本文の記述 低気圧の南西から南東側800マイル

 ●2005年11月28日9時のASAS
   ASASの記述 WITHIN 600 MILES OF LOW SE-SEMICIRCLE
   本文の記述 低気圧の南東側600マイル
 
 もっと絞ると・・・。

 ●2005年3月4日9時のASAS
   ASASの記述 SW-SEMICIRCLE    本文の記述 南西から南東側

 ●2005年11月28日9時のASAS
   ASASの記述 SE-SEMICIRCLE    本文の記述 南東側600マイル

 なぜ、SESWに変わっただけで、南東南西から南東に変わるのか・・・?
 おそらく、3月4日9時のASASについては、SEMICIRCLEのSEを風向と間違えたのでしょう。
 そんなことをしていたら、SEMICIRCLEがつく低気圧は、常に南東側の強風域が広いことになってしまいますが、もちろん、そんなわけはありません。。

 ここまで派手なものではありませんが、ほかにもまだあったような・・・。
 見つけたら、追記しておきます。

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