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zoom RSS *** 宮城県の風 (5/12) ***

<<   作成日時 : 2012/05/16 20:50   >>

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 下は先週土曜日、12日の地上天気図で、日本付近はスケールの小さい(?)西高東低パターン。
 北日本には寒気が流れ込み、11日夜間は北海道で予想外の雪となった所がありました。

 ●地上実況天気図       左:5月12日9時    右:5月12日21時
画像

 12日日中は寒気移流による降水のピークを越え、ポイントは北日本の強風。
 ただし、宮城県については、「12日朝までと夕方以降が風の強まるタイミングで、日中は弱まる」というのが、前日からの見解でした。
 下はMSMのFT=0の風の値を並べたもので、仙台・白石ともに、850〜925hPaの風は12日6時までと18時以降が強く、9時から15時は比較的弱くなっています。MSMの予想段階も同様の傾向だったので、日中は弱まるだろうと思っていたのですが・・・。

 ●MSM解析値(12日0時〜13日12時) 仙台

 ●MSM解析値(12日0時〜13日12時) 白石

 実際は、12日未明〜明け方はそれほど強まらず、6時以降、強まる・・・という、予想と逆の展開。
 7時、8時とさらに強まり、当初のストーリーが・・・。
 MSMをあらためて検討すると、975hPa・1000hPaは日中のほうが強く、こちらのほうが対応がよさそう。
 ・・・ということで、夕方までの風速を上方修正。

 夜にかけて、風速は下のように経過しました。
 古川・仙台・白石だけにしようと思ったのですが、ものはついでということで・・・!?
 宮城県内の風観測のアメダス地点をすべて並べてみました。
 計22地点。Excelのグラフにおける、自分にとっての「最多系列記録」更新です。。

画像


 ・5月12日の10分ごとの実況値(気象庁HP)
  駒ノ湯  川渡  築館  気仙沼  志津川  古川  大衡  米山  桃生  鹿島台  東松島
  石巻  女川  江ノ島  塩釜  新川  仙台  名取  蔵王  亘理  白石  丸森

 線が多くてわけがわかりませんが、日中が風速のピークだったという傾向はつかめます。
 MSMの予想風速は、850・900・925hPaよりも、975・1000hPaのほうが整合性がよかったわけです。850〜925hPaより、975・1000hPaのほうが地上に近いので、当然といえば当然に思えますが、850〜925hPaの風速があのように変化していると、朝・夕方以降よりも日中のほうが強い、とは言いがたいのも事実。

 この事例の場合、次の2点を考慮すべきだったかもしれません。

1)日中の昇温により下層の不安定度が増し、上空の比較的強い風が地上まで吹き下りやすくなること。

 上空の風が強くても、最下層に安定層があれば、地上付近まで強風が届きにくいわけで・・・。
 今回のように、日中に晴れて昇温が見込まれる場合は、900・925hPaなどより地上に近い、975hPa(+1000hPa)の風速のほうが、ピークのタイミングの目安になるかもしれません。ただし、当然のことながら、975hPaでは風速の値が小さいので、量的把握に課題が残ります。

2)寒冷前線(および、下層シア)や上空のトラフの通過が不明瞭で、風向の変化が小さいこと。

 12日は寒冷前線や下層のシアの通過が不明瞭で、全般に西北西の風が卓越していました。
 下層がこのような状況ということは、上空のトラフの通過も不明瞭だったわけで・・・。
 500hPa天気図を見ると、北海道の北に動きの遅い寒冷渦があり、その周りを小さな渦が南下していましたが、その通り道は秋田沖〜関東地方で、宮城県の西を通過。地上の風向変化にほとんど影響しませんでした。

 ●500hPa解析天気図       左:5月11日21時    右:5月12日9時

 ●500hPa解析天気図       左:5月12日21時    右:5月13日9時

 1)と2)を組み合わせる、どういうことになるかというと・・・。
 地上の風向が西北西で継続したため、下層の不安定度が地上風速に影響する度合いが大きくなり、(不安定度の大きい)日中のほうが(安定度の大きい)朝晩より風が強まった――と考えられます。

 とはいえ、上空の渦がこのようなコースを通ることはまれなので、ほかの場(弱いトラフが東北地方を通過するが、下層風向はほとんど変化しないetc.)でも同様の考え方が適用できるか、事例を集めて検討する必要があります。

 また、「900・925hPaなどより地上に近い、975hPa(+1000hPa)の風速のほうが、ピークのタイミングの目安になるかも」と言っても、古川のように上空の風速と連動し過ぎるような地点もあります。
 古川の975hPaを参考にすると、ピークはあくまでも12日夕方以降ですが、実際は日中でした。
 (1000hPaを参考にすると、日中がピークと言えますが・・・)

 ●MSM解析値(12日0時〜13日12時) 古川

 風速もかなり強めで、仙台・白石の975hPa風速の2倍以上となる時間帯もあります。
 陸羽東線沿いは西よりの風が吹き抜けやすいとはいえ、どこまで強めてよいのか・・・。
 先の1)で、「975hPaでは風速の値が小さいので、量的把握に課題が残ります」と書きましたが、逆の意味で量的予想が難しく・・・。いずれにしても、課題が残ります。。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
古川は、この周囲を150m程度の山で囲まれる格好ですから、直近上空が弱くても地上の風が強いときは、直上でも相応の風が吹く。と言うのがあります。古川−仙台の間にあっては、高低差が意外にもありますから、吟味してみてはどうでしょうか。個人的には、仙台の高層観測がなくなった弊害は多きかと思います。
navarea11
2012/05/18 15:00

高低差とともに、奥羽山脈の鞍部が効いていると思います。
仙台と古川では、雪雲の流れ込み方もだいぶ違いますし・・・。

それにしても、仙台の高層観測がなくなったのは痛いです。。
たかはし
2012/05/23 22:34
仙台で高層観測がなくなったのは、かなり痛手です。
下層に関して言えば、仙台空港を発着する航空機観測(AMDAR-BUFR)がありますが、1時間に1-3機有るのでそれを追跡する。という方法があろうかと思います。
課題は、離発着時期が必ずしも決まっていないこと。露点温度の観測がないこと。それでもないよりはマシかもしれません。毎時気象解析では反映が遅れる場合もあって、何かずっこけているのでは・・・と思うこともありますが、数値計算では判らない変化が追尾できますから、導入してみてはどうでしょうかね。
navarea11
2012/05/25 00:31
そうですね。
定時に入ってこなくても、ないよりはあったほうがまし。
活用出来るものを可能な限り活用すれば、
(これがなかなか難しいのですが・・・)
見えてくるものがあるかもしれません。
たかはし
2012/05/28 17:06

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