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けさ起きてパソコンの画面をのぞくと、「35手で詰みました」のメッセージ。柿木将棋Wに解かせていた詰将棋――正確には詰将棋ではなく、実戦の変化手順――が解かれていました。 なんの変化手順かというと、レディースオープントーナメント2006の村田智穂初段-里見香奈1級(当時)の終盤戦。最新号の将棋世界の付録に興味をひく記述があったので、調べていたのです。 問題図は下の通り。 ヒントとして、次のように書かれています。 先手玉は詰めろ。▲4六銀と受けては△3七桂成▲同銀△2七金〜△3七飛成と上部を厚くされながら攻められて負けだ。里見は持ち前の終盤力でこのピンチを脱して見せた。 (H18.12.14 レディースオープントーナメント2006 先後逆) 問題図(第19問は△4四玉まで) ![]() 正解は▲5六桂。 ▲5六桂が決め手。△同歩には▲5五銀△同玉▲5六飛△同飛▲同銀△同玉▲4六飛以下の詰み。村田は△5六同飛と取ったが、▲同銀で先手玉の詰めろが消えた。 この手自体はそれほど難しくないのですが・・・。 なお、△5六同飛のときに▲3四馬△同金▲5三銀△3五玉▲4四銀打以下、41手詰という長手数の詰みもあった。ぜひご確認を。 41手詰もかかるのに、「ぜひご確認を」とはちょっと軽すぎるのでは? いったいどういう棋力の人を対象にしているのでしょう・・・。▲4四銀打には△2四玉の一手ですが、ぱっと見、詰む感じがしません。 困った時の柿木将棋。しかし、柿木将棋Wは35手詰までしか解けないのです。41手詰は・・・とあきらめかけたのですが、▲3四馬から△2四玉まで6手進んでいるので、ラッキーなことにここからちょうど35手! △2四玉の局面(途中図1)を解かせてみることにしたわけです。 途中図1(△2四玉まで) ![]() ・・・29手、31手、33手が不詰と判定され、いよいよ35手に突入。この時点で既に1時間近く経過していたかもしれません。▲2五歩がダメ、▲3三銀不成がダメ(・・・さすがにこれは・・・)、▲3五金・・・、この手で固まってしまいました。どうやらこれが本命のようです。 手数が長いので無理とは分かっていましたが、一応読んでみました。 待ちながらの数十分でここまでは何とか・・・。でも、これが精一杯。 途中図1からの手順 ▲3五金 △1三玉 ▲1四歩 △2二玉 ▲1三歩成 △同 香 ▲同香成 △同 玉 ▲1九飛 △1四歩 ▲2五桂 △同 金 ▲1四飛 △同 玉 ▲2五金 △同 玉 ▲5二角成 △3四歩 ▲3五金 △1四玉 ▲1五歩 △1三玉 (途中図2) 柿木将棋は「35手詰、▲3五金 を読んでいます・・・」の表示のまま・・・。 2時間が経過・・・、あきらめて寝ることにしました。 で、起きてみると詰んでいたわけですが、考慮時間は5時間54分! あきらめてよかった・・・。 △1三玉(途中図2)からの手順は以下の通りです。 途中図2(△1三玉まで) ![]() 途中図2からの指し手 ▲1四香 △2二玉 ▲3三銀成 △同 玉 ▲4二馬 △2二玉 ▲2三歩 △同 玉 ▲2四金 △2二玉 ▲1三金 △2一玉 ▲1二金 まで詰み (詰め上がり図) 途中図2まで来ると、それらしい王手は▲1四香しかないのですが、△2二玉でダメかと思っていました。▲2三歩がまったく見えなかったもので・・・。▲3三銀成は詰将棋っぽい一手で、なるほど です。ただ、次の▲4二馬との組み合わせが見えづらいかも・・・。自分の実戦なら、ここまでたどり着いたとしても▲3四金と指し、逃してしまいそうです。 ▲4二馬が見えれば、あとは容易な詰め手順・・・なのですが、なぜ▲3三金ではなく、▲1三金なのか? と問われても困ります。柿木将棋に聞いてください・・・。 詰め上がり図(▲1二金まで) ![]() それにしても見事な手順。でも、実戦的には▲5六桂でしょう。「詰まさなければ負け」の局面なら、指しているうちにこの手順を見つけることはありえますが、本譜の▲5六桂で分かりやすく勝ちなので、詰ましにいく手順は相当見えにくいはず。いったい、この詰手順、誰が最初に発見したのでしょう? 里見香奈新倉敷藤花、女流名人戦は最終戦・プレーオフと清水市代女流王将に連敗し、ちょっと一休みかと思っていたら・・・、やってくれました。47NEWSよりの引用です。 -------------------------------------------------------------------- 将棋、16歳里見が最年少勝利 公式戦で男性棋士に殊勲 将棋の高校生女流棋士、里見香奈倉敷藤花は9日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた新人王戦トーナメントで稲葉陽4段(20)を破り、女流棋士が公式戦で男性棋士に勝つ史上最年少記録(16歳10カ月)をつくった。 日本将棋連盟によると、これまでの最年少記録は石橋幸緒女流王位の23歳1カ月。大幅に更新した里見さんは「今までで一番うれしい。思っていた以上にいい内容になった」と笑顔で喜びを語った。この日は得意の中飛車で会心の指し回しだった。 島根・大社高2年の里見さんは、昨年11月に史上3番目の年少記録で初タイトルの倉敷藤花を獲得したばかり。終盤の鋭さに定評があり、男性棋士と公式戦2度目の対局で殊勲を挙げた。 稲葉4段は昨年4月にプロ棋士となった若手で、公式戦の勝率が7割を超えるホープ。 2009/01/09 21:52 【共同通信】 -------------------------------------------------------------------- 記事にあるように対戦相手の稲葉四段は今年度の勝率が7割を超え、勝率1位を争っている棋士です。そんな若手バリバリに勝つとは凄すぎ。まだまだ高速道路を疾走中という感じがします。 今回のこの付録には「里見香奈新倉敷藤花誕生記念」のサブタイトルがついていますが、次の機会もそう遠くないかもしれません。何の記念になるのか、どんなサブタイトルがつくのか、楽しみです。 ------(3月11日追加)------- 里見香奈−稲葉陽 戦の棋譜のリンクを追加。 → 棋譜はこちら (「将棋の棋譜でーたべーす」より) |
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