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help リーダーに追加 RSS 『上田吉一 短編名作集 5手7手詰将棋』 上田吉一 (将棋世界・平成17年3月号付録)

<<   作成日時 : 2008/07/03 23:39   >>

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 同じ将棋世界の付録でも、同じ5手詰・7手詰でも、ずいぶんと趣きが違うものです。

 詰将棋作品集「極光21」を出版したあと、棋友からひと桁手数が一作も入っていないと言われた。それがきっかけで、苦手なひと桁手数を少しずつ作り続けて来ました。その小品群が、今回付録の形になったのは、全て浦野真彦七段の御厚意によるものです。編集部の方々にお礼申し上げます。
 近年、短手数の詰将棋で目に留まったのは森信雄六段の「あっと驚く三手詰」でした。彼はひとつの分野を作ったように思います。
 私には3手詰は作れそうもないので、5手詰20題、7手詰19題になりました。
 最初から予想していたことですが、短手数で新作を作るのは本当に難しい。この付録は、全題過去に現われた手筋の復習であり、その作例集だと考えて頂きたい。   (以下略)


 前書きにはこんなことが書いてありました。創作の動機がすごいです。でも、それでこれだけの作品を作ってしまうのが、さらにすごいところ。確かに「過去に現われた手筋の復習」なのかもしれませんが、「この筋はこれ以上の表現が考えられない」という作品ばかりで、古典になりうる作品集だと思います。
 手数が短いので、あまり時間をかけずに解くことが出来ました・・・とはいえ、作意手順をわりと速く発見出来たというだけの話。限定合で逃れる変化手順など、解説を読んで初めて分かることも多く・・・、まだ全体を理解したとはいえませんね。
 作品の手順に触れた部分以外の解説も参考になりました。

 たとえば、NO.8の解説中の記述――。

     【NO.8】

 このパターンは本問の盤面8枚が多分最少駒数だと思う。仮にこれを90度回転させると駒数は10枚位必要になる。

 なぜこのように導けるのか、さっぱり分かりませんが、よほど突きつめて考えないと出そうもない結論です。

 一番印象に残ったのはNO.19の次の記述――。

 飛び道具だけで作意を作ると大味になると言われるが、私は気にしません。古典詰将棋を繙いた時、感じたのは味わいではなくて、仕組みの方でしたから。

 「味わい」より、「仕組み」ですか・・・。「解けた。うれしかった」で終わる凡人とは違います・・・。

 解くのに一番時間がかかったのは下のNO.27。先ほど「あまり時間をかけずに解くことが出来ました」と書きましたが、これは20分だったか、30分もかかりました。

     【NO.27】

 時間をかけた分、「仕組み」がよく分かったかといえば、それはまた別問題なのが残念・・・。
 
 作意手順を解いただけではもったいない。「仕組み」を理解できれば10倍は楽しめそうな感じがします。
 将棋世界は「本誌と付録で750円」ですが、この号に限っては「付録が本誌で、本誌が付録」といっても言い過ぎではない、そのくらいの価値があるのです。

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